5G通信については、こちらの記事に書いた通り、今後のメインとなる通信方式になることは間違いありません。
スマートフォンで利用する場合、屋外では5G通信、自宅などではWi-Fiに切り替えて通信を行うことがほとんどだと思います。
今現在、速度重視で主流のWi-Fi通信方式は IEEE 802.11n/acあたりかと思います。
Wi-Fi規格について簡単におさらい
現在普及しているWi-Fiの電波周波数帯は大きく分けて2種類あります。
2.4GHzは障害物に強いが、電子レンジ、Bluetoothなどが同じ2.4GHz帯を利用しているため干渉することがあります。
もう一つの5GHzはほかに使用している家電製品がないため、干渉することはないものの高い周波数であるため障害物に弱いという特性を持っています。
また、5GHz帯は人口衛星の電波と干渉するため、屋外での利用が原則禁止されています。(5.2GHzについては2018年6月から条件付きで屋外利用が可能になりました。詳しくは総務省HPへ)
周波数帯とは別に世代によって分ける方法が、n、acなどの IEEE 802.11 の後ろにつくアルファベットです。
世代 | 規格 | 2.4GHz | 5GHz | 通信速度(最大) |
1 | IEEE 802.11 b | ○ | × | 11Mbps |
2 | IEEE 802.11 a | × | ○ | 54Mbps |
3 | IEEE 802.11 g | ○ | × | 54Mbps |
4 | IEEE 802.11 n | ○ | ○ | 300Mbps |
5 | IEEE 802.11 ac | × | ○ | 6.9Gbps |
6 | IEEE 802.11 ax | ○ | 〇 | 9.6Gbps |
幻のIEEE 802.11ad という 57GHz~66GHzを利用する規格もありますが、製品の普及が進まず幻となってしまいました。
Wi-Fi 6とは?
新しく登場した第6世代からは呼称がWi-Fi 6となり、アイコンも制定されて、より分かりやすくなりました。
これまでのアルファベットでの呼称は世代の順序が分かりにくかったので、今回からWi-Fi 6という呼び名になったのは歓迎です。
注目すべきはその速度です。
筆者の宅内環境は障害物の関係で2.4GHzでの運用を余儀なくされていて、必然的に IEEE 802.11 n を使用することになり300Mbps以上は望めず、実測値でも70~80Mbps程度となっています。
光回線の1Gbpsは宝の持ち腐れかという状況ですが、Wi-Fi 6の環境が実現すれば、むしろ光回線が足を引っ張る形になるほどの変化となります。
現状でもすでにWi-Fi 6対応のルーターが発売されていますが、スマホやPCなどの子機側が十分普及したころまで待てば親機の価格も下がってくると思われるのでもうしばらく待とうと思います。
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Wi-Fi 6が普及した世界では
5G通信と相互に補いあう形で普及していくと想像しています。
遅延などは体感できないレベルでの高速通信が当たり前で、それを前提にしたサービスが普及してくると思います。
やはり気になるのは、有線通信のほうです。
光回線が現在主流になっていますが、果たしてこれが生き残るのか、形を変えてより高速な有線通信が登場するのか今後を見守っていこうと思います。
Originally posted 2019-10-31 23:25:33.